韓国たわし「スセミ」を編んでみました

韓国たわし「スセミ」を編んでみました 雑貨

数日前に手芸作家さんが集まるイベントがあり、私も初めてお邪魔しました。アクセサリーから木製の家具、ドライフラワーやお洋服などなど、様々な分野で活躍されている作家さんたちの作品が格安価格で販売されていて、とても楽しかったです♪今回はその中でも特に興味深かった、韓国たわし「スセミ」についてご紹介します。

以下の画像が販売されていた「スセミ」で、コップ洗い用として販売されていました。私が購入した時の価格は300円でした。

この「スセミ」は中にスポンジが入っていましたが、もうひとつスポンジの入っていない丸い形の「スセミ」も200円で販売されていました。

まず「スセミ」という物を私はその時に初めて見たので、とても衝撃的でした。お店の方に聞いたところ、韓国製のアクリルたわしのことを「スセミ」という名前で呼ぶとのことでした。材料には専用のアクリル糸を使うらしく、お隣の店舗で糸の販売もしていたので、自分でも編んで研究してみたいなと思い、糸も1玉購入しました。

ということで、ここからは購入した糸のご紹介と、簡単な「スセミ」の編み図、形別のスポンジの使い心地などをご紹介します。

 

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1.「スセミ」用の糸について

手芸作家さんのイベントで購入した糸はこちらです。

新品の糸も豊富なカラーで販売されていたのですが、初めて使う糸だったことと、約10gくらいでスセミを1つ編めるというお話だったので、使いかけでお安く販売されていた糸を購入しました。ちなみにこの糸の販売価格は100円でした。

糸を引き出してみると、とても丈夫そうなナイロンのヒモような糸(手触りは少しガサガサしていました。)に、ふわふわとしたスズランテープを細かく裂いたような糸を編み込んで出来ている糸というように感じました。

一見ふわふわとしている糸部分がすぐに外れそうに感じましたが、編んでいる間も糸が外れることはありませんでした。編地をほどいても同様で、強く糸を引っ張らない限り糸は抜けませんでした。すごくしっかりと作られているなと思いました。

糸に巻いてあるラベルは日本の物と基準が異なるのか、糸の重さや長さ、指定針の号数、素材などの記述はありませんでした。韓国製ということと、おそらく製造している会社の名前(プロデューサーと書いてありました)が英字とハングル文字で記入されていました。

ちなみに私が購入した糸なのですが、もし追加で欲しくなってもネットですぐ買えるのかなと気楽に考えていたのが間違いでした。。同じ物を探そうと思っても見つからず、もしかしたらお店の方が韓国で直接買い付けをしてイベントで販売をしているという、貴重な機会だったのかもしれません。。

ネットで私が購入した糸と同じ糸は見つけられませんでしたが、「スセミ」用の糸を販売している店舗はあるようです。「スセミ」用の編み図が掲載されている手芸本も販売されていました。ご参考まで。

韓国製たわし「スセミ」の糸を販売しているネット店舗はこちら

スセミ初心者の私としてはデザインよりも使い心地を知りたかったので、立体的な丸いスセミと平面的な丸いスセミの2種類を編んで、購入したスセミも合わせて3種類のスセミを用意し、実際に使ってみることにしました。

 

2.「スセミ」の編み図

各編み図をクリックしていただくと、画像が大きくなります。

1.立体的な「スセミ」の編み図

1.材料

・スセミ用の糸 … 約10g

・その他 … かぎ針5号、毛糸用の手芸針

 

2.編み図

「わ」の中に16目「長編み」から編みはじめ、増し目と減らし目を繰り返しながら球になるように編んでいきます。最後の段を編み終わったら編地の表裏を返して、「しぼり止め」をしてください。

 

3.編み方

画像は、「わ」の中に16目「長編み」を編み入れ終わったところです。

細かい糸が編みこまれているので、最初に作る「わ」は少し大きめにすると目を編み入れやすいかと思います。1段めを編み終えて目を縮める時は、少し力を入れて糸を引いてください。力を入れても糸は抜けないので、多少大胆に糸を引いても大丈夫です。

編む段数は、購入したスポンジと比較しながら決めました。3段編み終えたところで丁度良い大きさになったので、折り返しを3段にしました。

編み図の通りに、6段めまで編み終えました。ここで編み地を見て、糸の特性として裏目のほうがふわふわの糸が出やすいことに気付きました。

以下は表地の画像です。画像ではわかりにくいかもしれませんが、ふわふわの糸よりも、しっかりとした土台になっている糸のほうが前面に出てきています。

続いて編地を裏返した裏地の画像です。こちらのほうが、わずかですが土台の糸がふわふわの糸に隠れています。

スポンジとして使うならば泡立ちのよさそうな裏地のほうを前面に出すほうが良いのかなと思ったので、編地を裏返して仕上げることにしました。糸端を毛糸針に通して、針を編み目に通し「しぼり止め」をします。

立体的なスセミの完成です!仕上げ終えてから、残った糸端でスセミを乾かすときに引っ掛けるための糸を「わ」にして付けました。

基本的に土台の糸に装飾があるような編み糸は、かぎ針編みでは前段の編み目が装飾で隠れてしまうので編むのが難しい印象を持っていたのですが、この糸は土台の糸がしっかりとしているので、かぎ針編みでもとても編みやすかったです。

 

2.平面的な「スセミ」の編み図

1.材料

・スセミ用の糸 … 約6g

・その他 … かぎ針5号、毛糸用の手芸針

 

2.編み図

平面的な「スセミ」は、立体的な「スセミ」よりも、1段多く編んでいます。

編み方はすべて「長編み」です。こちらも、仕上げに「スセミ」を乾かすときに引っ掛ける糸を付けました。

 

 

3.「スセミ」の形による使用感の比較

向かって左側から、平面的なスセミ(約6g)、立体的なスセミ(約10g)、スポンジ入りのスセミ(約10g)です。

購入したスセミに使われているスポンジは結構固いスポンジでした。分解していないのであくまで編み目から覗いた予想になりますが、おそらくメラミンスポンジではないかなと思います。

アクリルスポンジは基本洗剤を使わないエコたわしとして使用するようですが、私は食器を洗うときは少量でも洗剤をつけたい派なので、泡立ちの検証をするべく早速使ってみました!

使用した洗剤は、「CHARMY Magica除菌+(プラス)」です。洗剤は2滴だけ落とし、20回ほどクシュクシュとしてみました。結果は、予想に反して平面スセミが一番泡立ちました。

この泡立てたスセミを使って、朝食で使った食器を洗ってみました。お茶碗やコップ、お皿など油汚れが少ない一般的なサイズの食器です。泡がヘタってきたタイミングで、次のスセミにバトンタッチしながら洗い終わったスセミたちが以下の画像になります。

平面スセミですが、泡立ちは一番良かったものの、泡がヘタるのも早かったように感じました。スセミに厚みが無いので、スセミを握る力加減が難しかったのもあります。少し厚手の布で食器を洗っている感覚に近いものがありました。立体スセミは泡立ちこそ平面スセミより少なかったものの、球体で中にスポンジも入っていないので食器に合わせて柔軟に形が変わり、とても扱いやすかったです。泡も持続量がありました。購入したスセミですが、中に入っているスポンジが固いのでスセミの形が変わりにくく、コップやお皿以外の食器は洗いづらかったです。もともとプラスチックの持ち手を付けて、コップや水筒を洗う用のスポンジとして販売されていたので、洗剤をつけて食器を洗うという用途には向かなかったようです。。もちろんスポンジに罪は無く、ただただ私の使い方が悪かっただけなので、本来の用途で使うならば快適に使えると思います!

 

最後に、食器を洗い終えてからスセミを流水で丁寧に洗い、片手で絞って干したときに水滴の垂れ方を見てみました。

スポンジが入っているスセミは吸収力があるのか、そこまで水滴は垂れませんでしたが、残りの2つは結構な量の水滴が垂れ続けました。想像以上だったので、改めてスセミを両手で強く絞ったら少し垂れる水滴が収まりました。真夏のお天気の良い日に外で干すとすぐに乾くのかもしれませんが、この季節室内干しで様子をみたところ、スセミが完全に乾くには1日半くらいかかりました。

以上の検証結果から、雑菌のことを考えると生乾きで使い続けるのは衛生上良くないので、食器洗いに使うのならば最低3枚はスセミを用意して使い回すほうが良いのかなと思いました。形は平面スセミよりも立体スセミのほうがおすすめです。中にスポンジを入れるか否かは、用途によって判断したほうが良いと思います。ちなみに、お鍋や生肉を捏ねたボール、油汚れが多い食器(カレー皿など)は台所用スポンジに中性洗剤を使って洗う事をおすすめします。

個人的にスセミを使うのならば、洗剤無しでも汚れが落ちるという文言を信じ、台所よりもお風呂掃除や洗面台の掃除など手が荒れやすい洗剤を使うところで活躍させたいです。アクリルスポンジを使う醍醐味はそこなのかなと。。あとは、使い終わったあとに水滴が垂れても大丈夫なスセミ干場を確保できれば完璧です!

スセミ用の糸は「たわし」や「スポンジ」用として使うだけではなく、ポーチやヘアアクセサリー、ぬいぐるみ(テディベアなど)の材料にしても可愛いと思います♪実際に、イベント会場ではぬいぐるみを編んで販売している店舗もありました。今回のイベントは、手芸好きとしては刺激的でとても楽しく、同時に勉強にもなるイベントだったので、次回もぜひとも参加したいと思います!

 

以上です。長くなってしまいましたが、読んで頂いてありがとうございました。どなたかの参考にしていただけたら嬉しいです。

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