編み地コレクション第7作めは、かぎ針編みの技法「パプコーン編み」を使って編んだ編み地をご紹介します。
「パプコーン編み」の編み目は、「玉編み」よりも立体的で丸みのある形が特徴的です。編み地の表と裏で模様の出方がハッキリと変わるので、マフラーやコースターなどの両面が見える作品よりも、バッグやセーターなど裏表のある作品に向いています。
「パプコーン編み」の記号にも、大きく2種類の違いがあります。
編み目記号の下が完全に閉じている記号は、1目に「パプコーン編み」を編み入れる記号です。
編み目記号の下が離れている記号は、前段の「鎖編み」にすっぽりとかぎ針を入れて「パプコーン編み」を編む記号です。
似たような記号ですが、下が閉じた記号であれば、前段が「鎖編み」であっても1目に編み入れる編み方になるので、注意してください。
「パプコーン編み」の編み図と編み方をご紹介します。
1.1目に編み入れる「長編み5目のパプコーン編み」
1.編み図
「鎖編み」の作り目17目から編みはじめ、以降、前段の「パプコーン編み目」の頭を拾って編み入れていきます。
2.編み方
1.「鎖編み」の作り目を17目編む
編み地を編むかぎ針より、1号大きいかぎ針で作り目をすると、目を拾いやすいです。ここでは編み地を3号のかぎ針で編むので、作り目を4号のかぎ針で編んでいます。
2.1段めを編む(表側)
かぎ針を3号に変更して「立ち上がりの鎖編み3目(画像②)」と「鎖編み1目(画像①)」を編み、作り目の3目め(画像③)に「長編み」を5目続けて編み入れます。
奇数段は、編み地の表側から見た「パプコーン編み」の編み方になります。かぎ針にかかっているループからかぎ針を外し、「長編み」を編んだ1目めの頭に、手前からかぎ針を入れます。
そのまま、針先を先ほど外したループへ通します。
そのまま外していたループを、「長編み」の1目めから通して引き出します。(針先に糸はかけません。)
続けて「鎖編み」を1目編んで引き締めたら、「長編み5目のパプコーン編み」が1目完成です。(画像の→の箇所が「鎖編み目」になります。)
続けて「鎖編み2目」⇒「作り目を2つ飛ばして3目めに「長編み1目」」⇒「鎖編み2目」を編み、作り目を2つ飛ばして3目めに「長編み5目」を編み入れます。
1度かぎ針を外します。
編み入れた「長編み5目」の1目めの頭に、手前からかぎ針を入れ、休ませていたループにかぎ針を通します。
外していたループを、「長編み」の1目めから通して引き出します。(針先に糸はかけません。)「鎖編み」を1目編んで引き締めたら、2目めの「長編み5目のパプコーン編み」が完成です。
続けて編み図通りに編んでいき、1段めを完成させます。
3.2段めを編む(裏側)
「立ち上がりの鎖編み3目」を編んだら編地を裏返し、「鎖編み1目」を編み、前段の「パプコーン編み」の頭に「長編み5目」を編み入れ、かぎ針を外します。
偶数段は編み地の裏側から見た「パプコーン編み」の編み方になります。「長編み」を編んだ1目めの頭に向こう側からかぎ針を入れます。
そのまま休ませていたループに、かぎ針を通します。
外していたループを、「長編み」の1目めから通して引き出します。(針先に糸はかけません。)「鎖編み」を1目編んで引き締めたら、「長編み5目のパプコーン編み」が完成です。
続けて「鎖編み2目」⇒「前段の長編みの頭に「長編み1目」」⇒「鎖編み2目」を編み、前段の「パプコーン編み」の頭に「長編み5目」を編み入れます。1度かぎ針を外し、向こう側から針を入れて、休ませていた目に針を通します。
休ませていたループを「長編み」の1目めから通して引き出し、「鎖編み」を1目編んで引き締めたら2目めの「長編み5目のパプコーン編み」が完成です。
このまま表と裏の編み地を意識しながら、編み図通りに編んでいくと「長編み5目のパプコーン編み」完成です。
表側から見た編み地です。
裏側から見た編み地です。
2.「鎖編み」に編み入れる「長編み5目のパプコーン編み」
1.編み図
「鎖編み」の作り目11目から編みはじめ、2段め以降は前段の鎖目をすっぽりと拾って「パプコーン編み」を編み入れます。1段めは1目に編み入れる「パプコーン編み」で編んでください。
2.編み方
1.「鎖編み」の作り目13目から編みはじめ、1段めを編む(表側)
4号のかぎ針で作り目を13目編んだら、かぎ針を3号に変更し「立ち上がりの鎖編み3目」と「鎖編み1目」、作り目の3目めに表側の「長編み5目のパプコーン編み」を編み入れます。そのまま編み図通りに続けて編み、1段めを完成させます。
2.2段めを編む(裏側)
「立ち上がり鎖編み3目」を編んだら編地を裏返し、「鎖編み3目」を編んだ後、前段の「鎖編み」にすっぽりと針を入れ、「長編み」を5目編み入れます。
かぎ針を1度外して、編み入れた「長編み」の1目めの頭に向こう側から針を入れて、休ませていたループに針先を入れます。
休ませていたループを「長編み」の1目めから通して引き出し、「鎖編み」を1目編んで引き締めたら「長編み5目のパプコーン編み」が完成です。
続けて編み図通りに編み、2段めを完成させます。
3.3段めを編む(表側)
「立ち上がり鎖編み3目」を編んだら編地を裏返し、「鎖編み1目」を編んだ後、前段の「鎖編み」にすっぽりと針を入れ、「長編み」を5目編み入れます。
かぎ針を1度外して、編み入れた「長編み」の1目めの頭に手前側からかぎ針を入れて、休ませていたループに針先を入れます。
休ませていたループを「長編み」の1目めから通して引き出し、「鎖編み」を1目編んで引き締めたら「長編み5目のパプコーン編み」が完成です。
このまま、表と裏の編み地を意識しながら編み図通りに編んでいくと「長編み5目のパプコーン編み」完成です。
「1目に編み入れるパプコーン編み」と、「鎖編みに編み入れるパプコーン編み」を比較してみました。
表側です。
裏側です。
ポコポコした模様の、立体的な編み地が出来上がりました。
3.「鎖編み」に編み入れる「中長編み5目のパプコーン編み」
1.編み図
「鎖編み」の作り目13目から編みはじめ、2段め以降は前段の鎖目をすっぽりと拾って「パプコーン編み」を編み入れます。1段めは1目に編み入れる「パプコーン編み」で編んでください。
2.編み方
「鎖編み」の作り目13目から編みはじめ、1段めは編み図のとおりに必要な作り目を飛ばしながら作り目の1目に「中長編み5目」を編み入れた後、表側から見た「パプコーン編み」の編み方で編んでいきます。2段め以降は、偶数段は裏側から見た編み方、奇数段は表側から見た編み方で編んでください。「長編み」を「中長編み」に変更する以外は、「長編み5目のパプコーン編み」と編み方は同じです。
以下の画像は、「中長編み5目のパプコーン編み」の編み地です。
「長編み」と「中長編み」の編み地比較です。
表側です。
裏側です。
編み入れる目数を変更したり、「長編み」を「長々編み」に変更したりすることで、様々な大きさの「パプコーン編み」を作り出すことが出来ます。皆さまもオリジナリティを追求してみてください♪
読んでいただいてありがとうございました。どなたかの参考にしていただけたら嬉しいです。