編み地コレクション第5作めは、「巻き編み」の技法を用いた編み地をご紹介します。
「巻き編み」とは、かぎ針に糸を多く巻くことでコイル状の編み目を作り出す技法です。
あまり見かけない編み方で少しコツが必要ですが、ぽこっとした模様がとても可愛い編み地に仕上がります。バッグやコサージュのデザインとしてもおすすめです。
編み図と編み方をご紹介します。
1.編み図
編み図をクリックしていただくと、画像が大きくなります。編み図が少し見えにくいかもしれませんが、2段めの「長編み」5目を前段の頭1目に編み入れている編み記号の、中央3目が「巻き編み」になっています。
「鎖編み」の作り目から編みはじめ、1段めは作り目の裏山を拾って「長編み」を編み、2段めから模様編みを編んでいきます。
2.編み方
1.1段めの編み方
編み地を編むかぎ針より1号大きいかぎ針で作り目をすると、目を拾いやすいです。ここでは編み地を3号のかぎ針で編むので、作り目を4号のかぎ針で編んでいます。
作り目の「鎖編み」11目を編み終えたら、かぎ針を3号に変更して、1段めは「立ち上がりの鎖目3目」+「長編み10目」を編み入れます。
2.2段めの編み方
立ち上がりの「鎖編み」3目と「鎖編み」1目を編み、「長編み」を前段の「長編み」2目めの頭に編み入れます。続けて前段の編み目を3目飛ばして、4目めに「長編み」を1目編み入れ、かぎ針へ糸を巻き付けます。
糸を巻く回数は、編み図に指定がある場合は編み図の回数に従ってください。ここでは糸を8回巻き付けています。
ポイントは、糸をゆるめに巻くことです。最終的に針先に糸をかけ、かぎ針に巻いた糸を全て引き抜くので、ここで糸をきつく巻いてしまうと、針先をループへ通しにくくなってしまいます。
糸を巻いたまま、先ほど「長編み」を編み入れた目と同じ所にかぎ針を入れ、糸をかけて引き出します。
さらにかぎ針に糸をかけて、先ほど引き出したループと、かぎ針に巻いた糸を順に引き抜いていきます。
ここでポイントです。かぎ針にかかっている全部のループを、一度に引き抜くのは難しいので、「中長編み」を編むときのように、ループを1つずつ針先に通しつつ、さらに通し終わったループを指で抑えながら次のループへ針先を通していくと、スムーズに通すことが出来ます。
全てのループに糸を通したら、さらに針先に糸をかけて、もともとかぎ針にかかっていたループ2つを引き抜くと、「巻き編み」の完成です。
同様にかぎ針へ糸を8回巻き付け、先ほど「巻き編み」を編み入れた箇所と同じ前段の「長編み」の頭にかぎ針を入れ、糸を引き出します。
さらにかぎ針に糸をかけ、ループに針先を通していきます。
ループに糸を通し終えたら、さらにカギ針に糸をかけて引き抜きます。
4目めも同様に「巻き編み」を編み入れ、最後に「長編み」を編み入れたら模様編みが1つ出来ました。
仕上げに前段の「長編み」目を3目飛ばして4目めに「長編み」を1つ編み入れます。続いて「鎖編み」を1目編み、前段の立ち上がりの「鎖編み」3目めの半目と裏山2本を拾って「長編み」を編み入れたら2段めの完成です!
最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れたら編んでいて楽しい技法なので、ぜひ挑戦してみてください。
読んでいただいてありがとうございました。どなたかの参考にしていただけたら嬉しいです。
追記:
・巻き編みの技法を用いて「ピンクッション」を編みました。
刺繍糸でかぎ針編み「巻き編みモチーフのピンクッション」の編み方
・巻き編み?コイル編み?ロール巻き編み?呼び方が様々ありますが。。すべて同じ編み方です。「ミニグラニーバッグ」を編みました。
刺繍糸でかぎ針編み「コイル編みのミニグラニーバッグ」の編み方