編み地コレクション第2作めは、「ネット編み」の技法を使った編み地をご紹介します。
「ネット編み」とは、「鎖編み」と「細編み」を組み合わせて編む技法で、ネットの様な伸縮性のある編み地になります。ネット模様は、バッグやスヌード、ヘアバンド等の作品に応用出来ます。
編み方をご紹介します。
1.編み図
「鎖編み」の作り目から編みはじめ、「鎖編み」と「細編み」を組み合わせて編みます。
ネットの鎖目数が3目の時、端の目は「中長編み」の目の高さになります。
ネットの鎖目数が5目の時、端の目は「長編み」の目の高さになります。
ネットの鎖目数が7目の時、端の目は「長々編み」の目の高さになります。
鎖目数が大きくなるほどネットの大小が目立つようになるので、丁寧に編むように気を付けてください。
2.編み方
1.作り目を編む
鎖目5目の「ネット編み」なので、作り目は[5の倍数+1=作り目の数]になります。
編み図を参考にすると、[(5目の鎖目×2個)+1目=11目]作り目を編みます。
実際に編み地を編むかぎ針より、1号大きいかぎ針で作り目をすると目を拾いやすいですが、「ネット編み」の場合、鎖目が大きい編地だと作り目が目立ってしまうので、実際に編む号数と同じ号数で作り目をしたほうが綺麗に仕上がります。お好みで選んでください。
ここでは編み地を3号のかぎ針で編むので、作り目を4号のかぎ針で編んでいます。
ちなみに画像の矢印の箇所、「鎖編み」を始める前の最初の針にかける輪から作る目は、作り目のカウントに加えません。
2.1段めを編む
作り目を11目編み終えたら、実際に編み進めるかぎ針へ号数を変えます。4号のかぎ針から3号のかぎ針へチェンジしました。
3号のかぎ針で立ち上がりの「鎖編み」を1目編みます。
続いて、「鎖編み」を表側から見て2目めの画像黄色部分、「鎖編み」を割って、半目と裏山の2本にかぎ針を入れます。
針先に糸をかけて引き出します。
さらに糸をかけて「細編み」を1目編みます。
続いて「鎖編み」を5目編みます。作り目を4目飛ばして、5目めの半目と裏山を拾って「細編み」を1目編みます。同様に2回繰り返します。
1段めが編み終わりました。
3.2段めを編む
1段めの編み終わりから続けて「鎖編み」を5目編みます。
かぎ針を入れたまま編み地を反時計回りに裏返します。
続いて、1段めの「鎖編み」5目にすっぽりとかぎ針を入れて糸を引き出し、「細編み」を1目編みます。
もう一度「鎖編み」5目→「細編み」1目を繰り返します。端は「鎖編み」2目を編んだ後、「長編み」1目を1段めの「細編み」の頭(画像黄色部分)を拾って編みます。
かぎ針に糸をかけて、針先を入れます。
針先に糸をかけて引き出します。
さらに針先に糸をかけて、手前2ループを引き抜きます。
さらに糸をかけて2ループを引き抜き、「長編み」の完成です。2段めが編み終わりました。
4.3段めを編む
2段めと同様に、「鎖編み」1目で立ち上がった後、編み地を反時計回りに裏返し、「長編み」の頭を拾って「細編み」1目を編みます。
「鎖編み」5目→前段の「鎖編み」5目をすっぽりと拾って「細編み」1目を編みます。
続いて「鎖編み」5目を編んだ後、画像黄色箇所、前段の「鎖編み」の3目めの半目と裏山の2本を拾って「細編み」1目を編みます。
前段の「鎖編み」を表側から見て、針先で鎖目を割るように針先を入れて、半目と裏山を拾います。
そのまま「細編み」を1目編み、3段めの完成です。
引き続き2段めの編み方→3段めの編み方を繰り返していきます。
「ネット編み」の編み地完成です。
縦にも横にも伸びる伸縮性のある生地が出来上がります。
「鎖編み」3目と5目と7目の「ネット編み」の編地を比べてみました。
作り目を編んだかぎ針の号数は、3目と5目のネット編みは1号大きく、7目のネット編みは編地を編む号数と同じ大きさのかぎ針を使用しています。先ほども書きましたが、同じ号数のほうが綺麗に仕上がる感じがします。
作り目の数え方は
・鎖編み3目のネット編みの場合・・・3の倍数+1目
・鎖編み7目のネット編みの場合・・・7の倍数+1目
になります。
読んでいただいてありがとうございました。どなたかの参考にしていただけたら嬉しいです。
追記:
・ネット編みの技法を用いて「ヘアバンド」を編んでみました。
・ネット編みの技法を用いて「ハンギングカバー」を編んでみました。
ジャムの空きビン再利用「ネット編みのハンギングカバー」の作り方