編み物豆知識ー輪の増し目の増やし方

編み物豆知識ー輪の増し目の増やし方 編み物豆知識

私が編み物初心者だった頃、特に編み図とにらめっこしながら編んでいたのが輪(わ)の増し目でした。1つ1つ編み図の「細編み」記号を数えながら編んでいたはずなのに、現在編んでいる位置がわからなくなり増し目をするところを間違えたりと。。とても苦戦していました。

様々な編み物を編んでいると、バッグや編みぐるみ、帽子等、始まりが輪の増し目で編む作品は多いです。そしてついに気づきました。あれ。。毎回同じパターンで増し目をしているな。。と。いちいち編み図の「細編み」記号を数えなくても、編んでいる段数で増し目をする箇所がわかるのです。私はこれに気づくまでに、お恥ずかしながら結構時間がかかりました。

ということで今回は、各段ごとに立ち上がりの「鎖編み」を編むパターンの、輪の増し目の法則についてご紹介します。なお、編み図によってはこの法則が当てはまらない場合もあるので、ご自身の作りたい作品の編み図と見比べながら参考にしていただければ幸いです。

 

まずは編み図からご紹介します。画像をクリックしていただくと編み図が大きくなります。

この編み図は、作り目1目についての増し目を示していて、以下の画像の円の色の付いた箇所を切り取った図になります。

増し目は1段編むごとに作り目1目につき、1目を増やしています。最初の「わ」の中に入れる作り目が6目ならこの編み図を6回、5目なら5回を1段ごとにグルグル繰り返すと、円になります。各段の編みはじめは「鎖編み」1目で立ち上がり、段の終わりは編みはじめの1目めに「引き抜き編み」をして編み終わります。

この編み図の法則にのって、増し目をするタイミングの結論を言うと、

奇数段は編み終わりに増し目をする。

偶数段は編む必要数の半分の目で増し目をする。

これです。ちょっと意味が通じないかもしれません。語彙力が無くて申し訳ないです。

 

例えば奇数段だと、

3段めの1目は通常の「細編み」。2、3目めは前段の「細編み」1つに2つ「細編み」を編み入れます。3段めは全部で3目の「細編み」を、作り目の数だけ繰り返します。

作り目が「わ」の中に5目「細編み」ならば、3段めの合計目数は3目×5回=15目になります。

作り目が「わ」の中に6目「細編み」ならば、3段めの合計目数は3目×6回=18目になります。

 

5段めは、編みはじめの3目は通常の「細編み」。4、5目めは、前段の「細編み」1つに2つ「細編み」を編み入れます。5段めは全部で5目の「細編み」を、作り目の数だけ繰り返します。

作り目が「わ」の中に5目「細編み」ならば、5段めの合計目数は5目×5回=25目になります。

作り目が「わ」の中に6目「細編み」ならば、5段めの合計目数は5目×6回=30目になります。

 

偶数段は、編む必要数の半分の目で増し目をします。

4段めは、4÷2=2なので、編みはじめの1目と2目めで増し目をします。前段の「細編み」1つに2つ「細編み」を編み入れます。3目めと4目めは、通常の「細編み」を編みます。4段めは全部で4目の「細編み」を、作り目の数だけ繰り返します。

作り目が「わ」の中に5目「細編み」ならば、4段めの合計目数は4目×5回=20目になります。

作り目が「わ」の中に6目「細編み」ならば、4段めの合計目数は4目×6回=24目になります。

 

6段めは、6÷2=3なので、2目めと3目めで増し目をします。1目めは通常の「細編み」、続いて前段の「細編み」1つに2つ「細編み」を編み入れます。4目めと5目め、6目めは、通常の「細編み」を編みます。6段めは全部で6目の「細編み」を、作り目の数だけ繰り返します。

作り目が「わ」の中に5目「細編み」ならば、6段めの合計目数は6目×5回=30目になります。

作り目が「わ」の中に6目「細編み」ならば、6段めの合計目数は6目×6回=36目になります。

 

8段めは、8÷2=4なので、3目めと4目めで増し目をします。2目めまでは、通常の「細編み」、続いて前段の「細編み」1つに2つ「細編み」を編み入れます。5目め~8目めは、通常の「細編み」を編みます。8段めは、全部で8目の「細編み」を、作り目の数だけ繰り返します。

 

この法則を続けていくと、最初「わ」の中に6目「細編み」から編み始める輪の編地は、以下の画像ようになります。全部で20段編みました。増し目の箇所がずれて、円に近い状態になります。さらに円の角を取りたい場合は、3~4段ほど増し目の箇所を被らないように編むと、より丸くなります。

これとは逆に、毎回同じ箇所で増し目をすると、正6角形のような形になります。こちらも20段編んでいます。

並べてみました。大きさは同じですが、形がハッキリと変わります。編み物は奥が深いです。。。

よく編み図に、1段ごとに6目増や、5目増のような記入がありますが、だいたい最初の「わ」の中に入れる作り目の数と、毎段ごとに増やされていく目数が同じになっていると思うので、チェックしてみてください。

 

ここからは個人的な好奇心で、「わ」の中に入れる作り目数の、最小と最大をチェックしてみました。1段編むごとに作り目数分増加。段数は全て4段編んでいます。

最小は、作り目数3目がギリギリでした。最大はかなり無理やりでしたが、作り目数10目で輪が編めました。10目を作り目として「わ」に入れると、編み目の厚みで「わ」の中心に穴が開いてしまうので、あまりお勧めしません。。

編地を重ねてみました。少しずつ大きくなっているのが伝わりますでしょうか?

横から見た画像です。

作り目3目と、10目の差が大きいです。おおよそ、「わ」の中に入れる作り目は、5目か6目が多いような感じがしています。円を作りやすいからでしょうか。

以上。輪の増し目の法則でした。

読んでいただいてありがとうございました。どなたかの参考にしていただけたら嬉しいです。

 

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